キャスター付き台を利用する(1)
生活動作のために知っておきたい有効幅
生活動作を考える上で、生活のための空間の長さを知っておくことが必要になります。例えば車イスが通れる通路幅、回転できる有効幅等です。下記の書籍より抜粋させていただきます。
■人(成人男子)
・静止状態・・幅45cm
・歩行時・・幅70~75cm
■車いす
・通過に必要な最低幅・・幅80cm 。
・車椅子と車椅子のすれ違い・・幅200cm 。
・車椅子が180度回転できる有効幅・・ 前後170cm、左右縦140cm
・車椅子が360度回転できる有効幅・・幅150cm
■歩行器
・静止状態・・幅70cm
・歩行時・・幅80cm
■杖歩行(2本使用)
・静止状態・・幅90cm
・歩行時・・幅120cm
片麻痺で1本杖の場合、80cm程度は見ておいた方が良いと思います。
トコトンやさしいユニバーサルデザインの本(第2版) (今日からモノ知りシリーズ)
- 作者: 宮入賢一郎
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2014/12/27
- メディア: 単行本
道路の移動等円滑化整備ガイドライン(道路のバリアフリー整備ガイドライン)―道路のユニバーサルデザインを目指して
- 作者:
- 出版社/メーカー: 国土技術研究センター
- 発売日: 2011/08/01
- メディア: 大型本
片手で切れるトイレットペーパー
妻が近所の店で買ってきた普通(特価品)のトイレットペーパーなのですが我が家のトイレットペーパーホルダーにセットすると、片手で簡単に切れるのです。
お店は「ディスカウントドラッグ コスモス」というチェーン店です。
このお店の298円の特価品です。ストアーのプライベートブランドですが、製造元は大王製紙ですですから「エリエール」でしょう。
これ片手で簡単に切れるのです。これまで一生懸命切り方を考えていたのですが、これは切り方など全然気にせずただ単に引っ張るだけです。
「ディスカウントドラッグ コスモス」は九州、四国・中国、関西にチェーン展開しているお店ですので他の地域に店舗はのはないかもしれません。ですが大王製紙のエリエールを探せば類似のものがあるはずです。ちなみにシングルでもOKです。
怪しい宗教へのお誘い その2
怪しい宗教へのお誘い その1
トイレに簡単後付け 自動点灯照明、除菌・消臭機能
前回の記事の通り、トイレの一つを私用(左片麻痺)にリフォームしたのですが、トイレの面積を広げることが出来ません。結局、便器と手洗い、手すりをつけただけで、換気扇や照明といったものには手を付けることが出来ませんでした。
シャープ イオン発生機 高濃度プラズマクラスター25000搭載 トイレ用天井設置型 ホワイト系 IG-GTA20-W
- 出版社/メーカー: シャープ(SHARP)
- メディア: ホーム&キッチン
そこで探し出したのがこれです。自動で電気がついて、しかも除菌・消臭もしてくれます。これで一気に問題が解決しました 。便利で大して電気代も気にしなくてよいのでもう一つのトイレにも付けました。
追伸:先日もう一つのトイレ(女房用)の便器も入れ替えて新しくしたのですが、その工事業者の人が、「私の自宅もこの照明使っているんですよ」と嬉しそうに言われました。プロも使っているのかと、妙に感心しました。当然、新たな換気扇の取り付けなどは勧められませんでした。
脳卒中後の生活動作などの片麻痺生活全般の入門書です。
片手で使いづらかった道具 大型クリップ
片麻痺の生活動作方法の3つの原則
前回風呂上がりの着衣の動作方法の手順をご紹介いたしましたが、今回、片麻痺の生活動作方法の基本をまとめておきたいと思います。次の、2つの原則プラス我々脳卒中後遺障害者特有の原則を今回加えています。
1.身体の使用に関する原則
2.道具の使用に関する原則
3.脳卒中後遺障害者に関する原則
まず左の図をご覧ください。左片麻痺と、右片麻痺では使用する健手が違いますので、当然、動作範囲と手順の方向は逆になります。
原則を確認します。
1.身体の使用に関する原則
(1)なるべく体を動かす範囲を小さくします。
(2)動作は連続曲線運動にします。
図のように左回り、右回りなど左麻痺・右麻痺それぞれ回りやすい方向に連続して行う様にします。
(3)不自然な姿勢や制限された動作は避けます。
体のひねりはできるだけ少なくします(図の「苦手な範囲」)です。しゃがむ姿勢が苦手な場合もありますので注意してください。
2.道具(道具・器具・器機)に関する原則
(1)作業エリアは、なるべく狭くし、道具等(工具、器具等)を作業順序に合わせて置きます。図の矢印の範囲にできるだけ置くようにします。
(2)道具等は作業者(障害者)に近接し、そして前に置きます。
特に「固定電話機」は片麻痺障害者にとって、すぐ取れず慌ててしまい苦戦する物の典型です。できるだけ身近に置く工夫をしましょう。そうでなければ、介護者が取ると決めておきましょう。他にもゴミ箱です。生活からはゴミが出ます。健常者は部屋の隅の目立たないところに置こうとしますが、我々には身近に。移動できるタイプも便利です。
(3)作業台、椅子は作業者(障害者)に合わせます。疲れの少ない高さ、形にします。
足が床について、作業台はそれに手をついて立ち上がれる高さで、しっかりしたものを使用することが大切です。
(4)操作は、なるべく体の位置や姿勢を変えずに操作ができるようにします。
原則、矢印の範囲で行います。回転椅子などは便利です。
3.脳卒中後遺障害者に関する原則
(1)動線(障害者が動くライン)に注意
障害者の日常生活上の動線(トイレや食堂へ行く動きのライン)上の床に物を置かない。特に健足が引っかかりバランスを崩すと、転倒は免れません。廊下など通路に物を置かないようにしましょう。また障害者の同線には幅にも注意してください。健常者には何でもない通路の幅でも、障害者は苦戦します。なお、通路幅の基本は肩幅の40cmですが、片麻痺障害者が歩行する場合は、+20~30cm程度は欲しい所です。
(2)置く位置を変更しない
これも脳に損傷を受けている我々障害者には重要なことです。昔のことは覚えていますが「短期の記憶」に問題が出ることが多いのです。ですから道具等の位置は替えないのが原則です。
(3)美しい部屋より、安全・安心な部屋
上記の(1)(2)からも言えることですが、家具などの配置においてもそうです。まず安全・安心に暮らせる空間づくりが第一です。それは健常者が考える「美しい部屋」とは少し違っています。
これらの原則をふまえて障害の程度に応じた最適の生活動作を考えてみてください。
我々障害者には「身体(筋肉・神経・脳・関節等)」の事を知ることも大事ですが、それより「自分(固有)の生活動作」について考えることの方が慢性期には大切です。なぜなら「身体」のことに関しての研究者は山ほどいますが、「自分(固有)の生活動作」について研究するのは自分と介護者しかいないからです。
カラーボックスにキャスター付けてみました
アイリスオーヤマ カラーボックス縦置き用キャスター2個セット ホワイト CXK-2T
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