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片麻痺の生活動作方法の3つの原則


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前回風呂上がりの着衣の動作方法の手順をご紹介いたしましたが、今回、片麻痺の生活動作方法の基本をまとめておきたいと思います。次の、2つの原則プラス我々脳卒中後遺障害者特有の原則を今回加えています。


 


1.身体の使用に関する原則


2.道具の使用に関する原則


3.脳卒中後遺障害者に関する原則


 


まず左の図をご覧ください。左片麻痺と、右片麻痺では使用する健手が違いますので、当然、動作範囲と手順の方向は逆になります。


原則を確認します。


 


1.身体の使用に関する原則


 


1)なるべく体を動かす範囲を小さくします。


 


2動作は連続曲線運動にします


図のように左回り、右回りなど左麻痺・右麻痺それぞれ回りやすい方向に連続して行う様にします。


 


3不自然な姿勢や制限された動作は避けます。


体のひねりはできるだけ少なくします(図の「苦手な範囲」)です。しゃがむ姿勢が苦手な場合もありますので注意してください。


 


2.道具(道具・器具・器機)に関する原則


 


1作業エリアは、なるべく狭くし、道具等(工具、器具等)を作業順序に合わせて置きます。図の矢印の範囲にできるだけ置くようにします。


 


2)道具等は作業者(障害者)に近接し、そして前に置きます。


 特に「固定電話機」は片麻痺障害者にとって、すぐ取れず慌ててしまい苦戦する物の典型です。できるだけ身近に置く工夫をしましょう。そうでなければ、介護者が取ると決めておきましょう。他にもゴミ箱です。生活からはゴミが出ます。健常者は部屋の隅の目立たないところに置こうとしますが、我々には身近に。移動できるタイプも便利です。


 


3作業台、椅子は作業者(障害者)に合わせます。疲れの少ない高さ、形にします。


 足が床について、作業台はそれに手をついて立ち上がれる高さで、しっかりしたものを使用することが大切です。


 


4操作は、なるべく体の位置や姿勢を変えずに操作ができるようにします。


 原則、矢印の範囲で行います。回転椅子などは便利です。


 


3.脳卒中後遺障害者に関する原則


 


1)動線(障害者が動くライン)に注意


障害者の日常生活上の動線(トイレや食堂へ行く動きのライン)上の床に物を置かない。特に健足が引っかかりバランスを崩すと、転倒は免れません。廊下など通路に物を置かないようにしましょう。また障害者の同線には幅にも注意してください。健常者には何でもない通路の幅でも、障害者は苦戦します。なお、通路幅の基本は肩幅の40cmですが、片麻痺障害者が歩行する場合は、+20~30cm程度は欲しい所です。


 


2)置く位置を変更しない


これも脳に損傷を受けている我々障害者には重要なことです。昔のことは覚えていますが「短期の記憶」に問題が出ることが多いのです。ですから道具等の位置は替えないのが原則です。


 


3)美しい部屋より、安全・安心な部屋


上記の(1)(2)からも言えることですが、家具などの配置においてもそうです。まず安全・安心に暮らせる空間づくりが第一です。それは健常者が考える「美しい部屋」とは少し違っています。


 


 


これらの原則をふまえて障害の程度に応じた最適の生活動作を考えてみてください。


我々障害者には「身体(筋肉・神経・脳・関節等)」の事を知ることも大事ですが、それより「自分(固有)の生活動作」について考えることの方が慢性期には大切です。なぜなら「身体」のことに関しての研究者は山ほどいますが、「自分(固有)の生活動作」について研究するのは自分と介護者しかいないからです。


 


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