介護判定の残酷




これはケアマネージャーさんから聞いた話です。




私の市のはずれ、どん山奥の集落で、たった一人で暮らす80代の女性のお話です。




この女性は腰が完全に曲がっています。山奥で暮らしていますので近所に商店はありませんし、バスも通っていません。彼女が徒歩で日常の買い物に出かけることなどできないのです。食品など日常の買い物ひとつにしても車が必要です。年金暮らしゆえ日々の買い物に、そうそう高額なタクシーを頼んでもおれません。




そんな彼女は軽自動車に乗ってなんとか買い物だけは済ませているそうです。腰が曲がっても車に乗り込むことさえできれば、何とか運転はできるのです。




最近の介護判定の時、新たな判定者は、彼女が車に乗って買い物をしているということ知って、「自立している」という判定を下しました。要介護どころか、要支援にも該当しないことになりました。




車に関しては、五体不満足でも改造すれば乗ることはできますが、彼女は腰が回りきっていますので、例えば洗濯物を干すとかが本当にできないのです。家の中の移動も困難で、お風呂も自分では入れないでしょう。義父も同じ状態ですので良く分かります。ちなみに義父は要介護1です。免許は返納しました。




それにしても何と想像力の欠如した判定員なのでしょうか。彼女を一目見れば、日常生活に支障をきたしていることは、素人目にも明らかです。




ケアマネジャーによりますと、一件いくらで、面談・判定の仕事を市から請け負った「若く健康」な判定員は、機械的に項目をチェックするだけだというのです。




私が直接彼女を知っていれば、代わりに市に掛け合うのですが、ケアマネージャーもさすがに自分の担当ではないこともあり、個人的な情報まで教えてはくれません。


 


担当のケアマネは何をしているのでしょうか!?ケアマネがダメなら近所の誰かが、助け舟を出してくれることを願うばかりです。


 


それじゃ~また