ロボットリハビリの罠



コーチングする人の、初歩的な罠は、フォームなどをいじりすぎることです。そして、教えすぎる。その結果教えられる方は混乱し、もう無茶苦茶にフォームを崩してしまう。プロ野球などでもよく聞く話です。そして、それはロボットリハビリでも端的にでます。


 


ロボットでは各種調整が非常に楽です。歩行速度(足下のトレッドミル)、足を振り出す力、膝折れ防止の強度、膝曲げの角度などモニターで瞬時に切り替えられます。セラピストは少し歩行で何かを感じると頻繁にこれを行います。


 


それに対して片マヒ障害者は運動神経に障害を抱えていますので、迅速な対応ができないのです。ロボットは迅速、私(片マヒ障害者)運動音痴で対応に時間がかかる。PTがすぐ助言する。ますます混乱する。これがPT二人で相談しながらやるとさらにひどいものです。ひとりが設定を頻繁に変え、もう一人が姿勢を強引に変える。私はこれで転倒しそうになりました。


 


「もっとシンプルにやってほしい!」「設定を変えすぎないで!教えることをもっと絞って!」と転倒寸前になり頭に来た私は、強く要望しました。


それで、設定変更は頻繁に行わず、私の了解の上で行うことになりました。これで、徐々にロボットとの一体感が生まれ、自分で体重をかけるタイミングなど工夫する余裕が生まれ、結果歩行が安定してきました。


歩行速度も無理しない程度の時速1.5kmでの歩行になりました。これでも歩幅は80cmを越えているそうです。


 それじゃ~また。