路上編(その1) 30km往復運転で、1週間寝込む
その後、自宅と車で数分の練習場(第3駐車場)までは、
一人でも車の運転ができるようになり、
リハビリ目的(室外歩行)でほぼ毎日通うようになりました。
時々市内くらいは運転するようにもなりました。
運転を始めて2か月くらいたった頃でしょうか、
少し自信もついてきて
自宅から片道30kmの隣町のリハビリ病院に
自分で運転して行ってみようと思い立ちました。
もちろんキツネ教官(妻)に助手席に乗ってもらいました。
突然「左寄りすぎ!」
キツネ教官の鋭い叫び声。
それは初めてのトンネル内走行の時でした。
暗いトンネル内の走行と、対向車のライトで知らず知らずのうちに左に寄っていたようです。
そういえば、夜の運転は一度もしたことがありませんでした。
危ないといえばこのことくらいだったのですが、
カーブで体が倒れないよう垂直に保つのも苦労しました。
そんなこんなで往復で60km足らずの運転で本当にぐったりして帰宅しました。
それから一週間、
あまりの疲労感で、ぐったり。
ほぼ寝込んだ状態が続きました。
とにかく、脳が疲れ切っているのです。
「いまの状態では、運転は練習場への往復以外は無理だ!」
私は、脳の障害を強く自覚させられました。
病気前、片道数百kmを往復することも珍しくなかった私、
正直かなり落ち込みました。
その後1年間、運転は、昼間の自宅~第三駐車場間のみ。
これでは運転を再開したとは言えない状態です。
脳卒中になると、片麻痺という身体障害だけでなく 、自分の能力(脳力)に疑いを持ち、
精神的にも「自信を喪失」します。
まさに私にとって、そんな一年間でした。