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慢性期の5つのリスクを考える (その1)


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今回、脳卒中片麻痺障害者の慢性期のリスクについて、あらためてまとめてみたいと思います。


まず慢性期で自主リハビリを開始する前にしっかりリスクを認識しておくことが重要なのですが、病院では、この指導がなされていないのです。そこで今回、私見を述べてみたいと思います。今回は主に身体に関してのリスク


1.再発リスク


最大のリスクはやはり再発です。

脳卒中は再発しやすい病気です。その年間再発率は約5%、つまり、1年間で、20人に1人の患者さんが脳卒中を再発するといわれています。10年間で約半数の患者さんが再発したというデータもあります(国立循環器病研究センター情報サービス)


「生活習慣病」と言われるわけですから、生活習慣(肥満、運動不足、喫煙、多量飲酒(1日1合以上)、過労・ストレスの蓄積)や病気(高血圧、糖尿病等)に対する対策が最大の予防策です。

これに加え本ブログでは、「性格習慣病」(鈴木大介)という考えをご紹介しました。



2.「痙性」と「拘縮」


これは自主リハビリや経年により発生するリスクなのですが、「痙性」と「拘縮」は厄介なことに、リハビリ不足によっても起こるだけでなく、自主リハビリのやりすぎ(過剰)によっても起きてしまうのです。


この点についてリハビリ室でセラピストから指導を受けられた方は幸運です。何も聞かされていない人が大半では。私はこの病気に関する座学での指導が全く不足していると思います。糖尿病の様に座学指導を取り入れるべきです。


「痙性」とは筋緊張の状態、「拘縮」とは関節の状態をあらわす言葉です。


「痙性」とは誰かに動かされた時の筋肉に抵抗感がある状態です。

たとえば、肘を誰かに曲げ伸ばしされた時に、私たちは抵抗感なく肘が曲がったり伸びたりしますが脳卒中後遺症をもつ人は、肘がスムーズには伸びにくいことが多いのです。

また筋硬直(つっぱり)や震え(クローヌス)も痙性です。


これに対し関節の動く範囲が制限され固まってしまう状態が「拘縮」です。脳卒中片麻痺で「痙性」のある筋を動かさずにいると筋肉の収縮弛緩の範囲が狭くなってしまってその結果、関節の動く範囲が限られてしまい「拘縮」してしまうのです。


その予防のために関節の動く範囲をしっかりと動かす(関節可動域訓練)や筋肉を伸ばすストレッチをすることが重要になります




3.「転倒」リスク


これも非常に多いです。転倒し骨折して2~3か月の入院するケースです。わたしも最初のころ1年に1度程度、わずかの段差でしりもちをついていました。これは自主リハビリのやりすぎによる突っ張りが原因でした。これがわかってからは、歩数制限し歩き過ぎに注意するようになりました。


セラピストなどは、えてして健常者の歩きを理想としてそれにできるだけ近づけようとしますが、我々にとり最も大事なのは「安全性」です。特に室外は我々片麻痺障害者には障害だらけです。病状が軽い方は「健常者歩き」を追求すればいいのですが、装具や杖でかろうじて歩行しているものは「安全に歩く」ことが最も重要です。


私は室内の狭い場所や室外を安全に歩くためには多様な歩き方を身に着けることが大切であると思っています。

以前のブログで「複数の歩行方法身に付けよう」で詳しく書いています。そんなに難しくありません。多様な歩き方を試して自分にとって一番安全な歩き方を見つけてください。坂道や砂利道など短い距離でもこの歩き方なら遅いけれど安全だというのが見つけられるはずです。そうなれば外に出ることに自信が付きます。


まっすぐ歩かないと変な癖がつくと的外れな批判する人がいましたが、横歩き等はどんなに一生懸命歩いても一日の歩行数の数パーセントです。悪い癖は圧倒的に前歩きで生じるのです。多様な歩き方には、遅いけれど正しい歩き方もあります。是非身につけて世界を広げてください。

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